araffordable watches

あくまでコスパの高い時計を求めて行く。時々は高い時計に目移りもする。

TISSOT SEASTAR1000 ティソ シースター1000


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私のダイバーズウォッチのキャリア(笑)は、セイコーのブラックボーイから始まり、タグホイヤーのアクアレーサーを買って一度は落ち着いて、その後はひたすらアフォーダブルなものを探し求めて来た。同じくセイコーのサムライとキネティックダイバー、オリエントのM-FORCE、直近はオリスのダイバーズ65とこのティソを購入している。



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ストラップはブラックラバーバンドが付属していたが、交換してある。サイズは43mmで重量112g。

 

ここでダイバーズの定義、これがあればダイバーズと言えるエッセンスを取り出してみよう。機能としては、防水性、視認性、計測機能か。水に強く、暗闇でも時刻が確認できて、潜水時間が分かる。例え潜水しなくても、防水は堅牢性のひとつとして安心感があるし、視認性は暗闇に特化するわけではないので、普段からも見やすい。防水性については、日本では身の回りの腕時計でも防水性が高いものもあったり、G-SHOCKのおかげで当たり前感はあるが、それでもクラシカルな腕時計を入れて考えるとダイバーズの防水性には価値がある。まあ機械式、とか、クラシカルな、とかのフィルタをかけた上での比較にはなるけど。もちろん歴史的にはロレックスとかが防水性の高さを牽引してきていて、それらなしには普通の腕時計の防水性はここまで広められなかったと思う。

ダイバーズはそういう意味で、やはり昔の、ほぼほぼロレックスでいいと思うけど、それにリスペクトを持って作られている。機能面は担保しながらも、見た目は当時のダイバーズがベースになっている。逆回転防止ベゼル、大きな夜光付きインデックスや針、高い防水性を彷彿とさせる分厚さなど。

後はそこに、現代的な解釈をどう入れるかが、各メーカーの腕の見せ所か。ベースでワイルド感、道具感、無骨感は出てしまうので、そこにさらに何かを足すのか、引くのか。



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ティソのシースター1000は、機能的にはすごくいい、という点は特にない。ふつうにダイバーズの定義を満たすような設計でしっかりと作られている(もしかしたら300m防水でシースルーバックというのは相対的には他にはあまりない特徴なののかもしれない)。私が選んだポイントは、デザインに、「太さ」と「細さ」の両方が感じられたから。ダイバーズは基本的にインデックスや針が太く、視認性がよい分、ちょっとコミカルというか、やや胴長短足感が否めなかったりする。それはそれで道具感、無骨感、機能美感とかを感じるが、文字盤レイアウト上ではやはりスタイリッシュ感は少なくなる。

そこにあって、このティソシースター1000は、針は非常に太いものの、色はシルバーで夜行部分がそこまで際際にきていない(外側のシルバーの面積もそこそこある)ので、光の加減によっては白い夜行部分のみが針に見えたりする。よって時に細さも垣間見え、特に遠目には非常にスタイリッシュに見える。インデックスも同様に側のシルバーが消えて見えるタイミングで、文字盤に占める面積が少なく感じ、結果としてスタイリッシュさが出てくる、といったもの。インデックスは針に比べると少し小さく感じるが、これは文字盤内の専有面積を少なくてスタイリッシュに見せるためと思っている。人によっては間延びしてる感は(ダイバーズの他のものと比べ)あるかもしれない。でもその太さと細さの両面が感じられるところが、自分的には気に入っている。

ケースのデザインは、正面が鏡面仕上げ、サイドはヘアライン仕上げに少しくり抜いた箇所を設けてそこを鏡面のコンビネーションにしている。少し宇宙船のようなデザイン笑。でもSEASTARのロゴが近未来的デザインなので合ってるのかも。

インデックスは立体感あり好印象。針は中央に縦に筋が入っており、多少の立体感あり。秒針は中央にTマークがついており、アイデンティティなんだろうけどこれはあまり好きではない。シチズンもCマークとかつけているのがあるけど安易感があって少しマイナス。

機能はふつうと書いたけど、もう少し書いておく。300m防水、サファイアクリスタル、セラミックベゼル、ETA2824-2をベースにした80時間駆動のパワーマティック80。裏はシースルーバック。ベゼルはカリカリと回りズレもなくピタッと止まり小気味がいい。これで直営プライスで8万円台なので、デザインが気に入ればかなりお得な気がする。


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ちょっと宇宙船っぽく感じるのは私だけか


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セイコーダイバーズをベースにするとスタイリッシュ感はあるが、サブマリーナやバチスカーフと比べるとそうでもないか。左はキネティックSKA371P1、右はブラックボーイ

 

って、ここまで書いた後にロレックスのサブマリーナ見たら、そっちもけっこう間延び感あるじゃん笑。私のダイバーズに対するデザインベースは、やはりセイコーダイバーズから来るものだったと改めて思った。ていうか、一番スタイリッシュなダイバーズとは何か、スタイリッシュに寄るともうダイバーズじゃないような、でもそれだけダイバーズのファンも多く、今後も様々な現代解釈でダイバーズの種類は増え続けていく気がしている。